世界ポリオデーについて(大隅正弘会員)

 10月24日は『世界ポリオデー』です。ポリオワクチンを開発したアメリカのジョナス・ソーク博士の誕生日を記念して制定されました。

 ポリオ(急性灰白髄炎)とは、脊髄性小児麻痺とも呼ばれ、ポリオウイルスによって発生する疾病です。名前のとおり子供(特に5歳以下)がかかることが多く、手足の筋肉や呼吸する筋肉等に作用して麻痺を生ずることがあります。永続的な後遺症を残すことがあり、特に成人では亡くなる確率も高いものとなっています。

 世界保健機関(WHO)が根絶のために各国と協力して対策を強化しており、現在ではポリオの常在国をアフガニスタンとパキスタンの2カ国までに封じ込めることができました。しかし、今年8月にはニューヨークとロンドンにおいて市内の下水からポリオウイルスが検出され、拡散が心配されています。

 ポリオウイルスは、根絶しない限り今後10年以内に世界での年間発症数は20万件に上ると予想されています。

 国際ロータリーでは、過去35年以上にわたりポリオ根絶活動を行ってきました。ポリオを世界からなくすという私たちの目標は今、達成まで本当にあと少しのところにきています。

 そこで、今回初めての取り組みとして、10月23日(日)に島根県内のロータリークラブが一堂に会して『ポリオ根絶御祈願プロジェクト』と銘打ち、出雲大社にて御祈祷と正式参拝をした後、出雲西高等学校インターアクトクラブの皆さんを加えて募金活動を行いました。

 当初は、『ポリオと言われてもピンと来ない』とか『今はポリオよりコロナだろ』とか言われる方もおられましたが、チラシを配ったりお話をしたりして、たくさんの方から募金をいただきました。 また、報道に接した方から感謝のお手紙を頂戴するなど大変有意義な1日となりました。

 今後ともポリオ撲滅の日まで活動を継続していきたいと思います。